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花の位置づけ1

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古来から人類は花を美しいものと考えてきました。私達は花を行け花やアートフラワーとして飾ったり、或いは花束にして贈り物やプレゼントにしてきました。花束は贈り物としたは勿論、何かのセレモニーや式典、記念行事等に欠かせないアイテムとなりました。また最近日本でも少しずつ知られるようになったプリザーブドフラワーのような例もあります。プリザーブドフラワーとはいわば高度に加工され、鮮度が長く保たれるようにされたもので、最近は結婚式のウィディングブーケや出産祝い、結婚祝いなどの贈り物やギフトとして喜ばれています。こうして花は魅力的な姿をしているので、それを鑑賞して楽しむことは世界中で古くからおこなわれてきました。世界各地で、古今東西の遺跡や壁画、紋章等においても、花の絵柄は普遍的に見かけられるものの一つであり、こうした事実からも人間の審美感の中で花の持つ影響を伺うことができると言えます。
また、花を摘み集めて、それを装飾やインテリアとする風習も広く見られるものです。例えば茎から切り取った花を切り花と言いますが、これをさらに発展させた形で花の方向をそろえて束ねたものを花束或いはブーケと呼びます。ちなみにブーケとは花束を意味するフランス語です。また花を様々に組み合わせて、そして輪の形にした花輪と呼ばれるものもあります。このように花をアレンジし、装飾したものの中には様々な種類のものがあります。こうした花を用いた装飾品は、例えば子供の遊びから、はたまた冠婚葬祭の飾りに至るまで、いろいろな場面で使われています。また世界各地で異なる風俗や風習の中で、こうした花の装飾品がそれぞれ独特の異なった役割を担っている場合もあります。皆さんはエジプトのツタンカーメンをご存知でしょうが、そのツタンカーメンが発掘された時、ツタンカーメンのミイラに花束が供えられていたのは有名な話です。現代の観光葬祭にも花は欠かせないアイテムになっていますが、こうして見ると古代エジプトの時代から、人類は花を愛し、同時に冠婚葬祭に用いられていたことがわかり、またそれは現在にも通じるところがあり、興味深いところです。
ところで花を使った装飾と言えば、私達の住む日本には華道、いわゆる生け花があります。この生け花も同じ方向で高度に発達したものだと言えます。また生け花で切り花を使う理由に、見かけの美しさ以外に、その香りを重視する場合もあります。

その生け花はかつては日本の貴族や武士といった上流階級での女性のたしなみでした。それが江戸時代に大衆化し、庶民も楽しむことができるようになりました。現在では趣味の一種として高く認知されています。公民館や文化センターなど開かれる文化講座には、必ずと言っていいくらい生け花の教室があります。また生け花のできる女性は非常に女性らしい資質を持っているとして尊敬されたり、一目置かれたりするものです。現在でも生け花は女性のたしなみを象徴するものとして珍重され、同時に親しまれていると言えます。こうした事実が日本における生け花の位置を代表しており、またある意味日本人の花への美意識を表しているのではないでしょうか。